口腔除菌、感染症予防
新型コロナウイルス感染症(Covid-19)に対する口腔清掃の重要性
鶴見大学歯学部探索歯学講座教授 花田信弘(PDF:498KB)
院長メッセージ
昨今の世界をパンデミック感染症の恐怖に陥れているコロナウイルスがありますが、今後起きうるであろう鳥インフルエンザの強毒性や、エイズウイルスに関しては、歯周病菌が出すプロテアーゼという酵素がウイルス感染を早めてしまうということがエビデンス的に証明されています。
さらに、新型コロナウイルスのような私たちの生活を脅かす、全世代(若い人からお年寄り)に感染リスクを高めてしまう、新たな感染症が今後も発生することが危惧されております。
ウイルス感染に関し、歯周病菌とプラーク(歯垢)がウイルスの重症化に関係しており、感染予防に対する重要性は、今後ますます高まっていくことは間違いありません。
善歯会では、感染症予防における歯科医療の重要性から除菌外来を開設いたしました。
ご協力を頂いている先生方は、鶴見大学歯学部 探索歯学講座 教授 花田信弘先生、同大学 臨床教授 武内博朗先生、スウェーデンのイエテボリ大学 教授 ピーター・リングストロム先生、ヨーロッパ歯周病学会元会長 ステファン・レンバート先生のご指導のもと3DS除菌システムとスウェーデン式の予防的治療、とくにペリソルブという非常に効果的な除菌剤、これを組み合わせた治療を行っております。是非、ご相談ください。
口腔内が不衛生だと感染症を起こしやすく重症化する
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インフルエンザウイルスを防御するには2つのパターンがあります。
A.増殖を抑える。その場合はソフルーザが効果的です。
B.拡散を抑える。その場合はタミフルなどが効果的です。 -
A.ウイルスが付着したときに、歯周病菌がウイルスを体内に侵入させる手助けをしてしまいます。それを防ぐことが重要となります。
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B.お口の中で感染をして体にウイルスが増えたとき、歯垢細菌がウイルスを体から外に出すのを手伝ってスプレッダーの役割をいたします。
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このAとBを理解したうえで非常に有効なのはお口の中の清掃となります。
舌にもウイルスが付着いたしますので、歯磨きに加え舌磨きも行いましょう。
お口の中を清潔に保つことで、インフルエンザの予防に役立ちます。
口内が不衛生だと・・・
1.ウイルスに感染しやすくなる
口内が不衛生だと、口内で増殖した歯周病菌が、ウイルスの細胞侵入を助けてしまう。
2.治療薬が効きにくくなり重症化しやすくなる
歯周病菌はさらに、ウイルスが細胞外へ放出するのを助け、治療薬の効果を低下させ、重症化しやすくなります。
また、歯周病菌は、心臓病、脳梗塞、糖尿病、低体重出産、早産、骨粗鬆症、肺炎などを引き起こすとも言われています。
当院の口腔ケア(3DS除菌外来)
2020年4月から3DS除菌外来(悪玉菌除菌)と言うペリソルブとお口の中を除菌された状態でキープするドラッグデリバリーシステム(3DS)を準備いたしました。これによって皆さんの口腔内を清潔な状態にキープすることができます。3、4か月、お口の中の除菌状態(悪玉菌除菌)をキープできます。
年に3~4回の除菌システムを利用していただくことで、皆さんの虫歯や歯周病のリスクを減らす同時に感染症のリスクを減らすことができます。
歯周病菌PCR検査
オルコアは、歯周病菌の検査機器です。
歯周病菌の悪玉菌p-ジンジバリス菌2型を検出できます。
患者様の歯周病菌のリスク判定が45分でできる画期的な検査法です。
※p-ジンジバリス菌はアルツハイマー型認知症、心臓疾患、糖尿病、癌、関節リュウマチ、動脈硬化、
誤嚥性肺炎、早期低体重出産のリスクを高める悪玉菌です。
ペリソルブ
ペリソルブはスウェーデンで開発された歯周病治療薬です。
歯石を軟らかくして、歯周ポケット内部を除菌する効果があります。高い殺菌効果がありますが、細菌に侵された組織にのみ作用するので、歯肉にダメージを与える心配はありません。
これまで歯石は器具で削り取っていましたが、ペリソルブを用いて軟らかくしてから削るので、痛みや出血といった患者さまへの負担もなく、汚染組織が飛び散ることによる二次感染や体内流入の危険性を回避できます。
保険適用外の治療となります。
3DS(Dental Drug Delivery System)
虫歯・歯周病の予防で大切なのは、原因菌を徹底的に除去することです。
しかしそれらの原因菌は・歯垢や歯石というネバネバとこびりついて取り除きにくい「バイオフィルム」という状態になっており、患者さま自身で完全に清掃することは極めて困難です。そのため、定期的に歯科医院でクリーニングを受けていただくことをおすすめしてきました。
ただし残念ながら、いくらクリーニングをしても施術が完了したそばから、バイオフィルムは再び形成されてしまいます。
そこで当院が実施しているのが「3DS」という治療法です。
3DSは「デンタル ドラッグ デリバリー システム(Dental Drug Delivery System)」の略称で、歯と歯周組織に除菌薬を行き渡らせる除菌治療となります。
患者さまそれぞれに合わせた3DS用の歯列トレーを作製し、薬剤を塗って装着し、病原菌を効果的に除菌していきます。
トレーと薬剤があればご自宅で簡単に行なえるという手軽さと、高い予防効果を兼ね備えた優れた治療法です。
全身の健康を見据えた口腔ケア
歯肉緑上・緑下のバイオフィルムを歯科医院で徹底的に除去。
3か月間は、毎日家で歯ブラシ・フロス・指定薬剤でトレー(5分間)を使うようにしましょう。
まずは、1か月間頑張りましょう。
感染症予防には免疫力を高めることも大切です
口腔ケアだけではなく感染症予防には免疫力を高めることが必要です。
そもそも免疫とは、ウイルスや病原体から身体を守るものになります。血液中にある白血球に含まれる免疫細胞の働きにより、体内にウイルスが侵入してくると、免疫細胞が身体を守ろうとするのです。
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ポイント01
適度な睡眠
しっかりとした睡眠は、疲労回復や栄養の吸収を高め、免疫力を高めます。また、睡眠不足はホルモンバランスが崩れホルモンが分泌され、免疫力を下げてしまいます。ストレスを貯めることよくありません。ストレスを感じたら発散しましょう。
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ポイント02
体を温める
免疫細胞は、体温が上がると活動が活発になります。運動や入浴が効果的です。
激しすぎる運動も免疫力を下げますので、汗を軽く流すぐらいの適度な運動を心掛けましょう。 -
ポイント03
バランスのとれた食事
免疫力の60~70%は腸にあるといわれています。 つまり日々の食事で腸内の環境を保つことが、免疫力を下げることを防ぐことができます。
日々のバランスのとれた食事(食品)で免疫力を高めましょう。
■免疫力を高める食品:
納豆、バナナ、かぼちゃ、にんにく、ヨーグルト、etc
日頃から心がけていても、現代人は運動やバランスのとれた食事、睡眠がなかなか取れません。
そんな時は、サプリメント等で補いましょう。
当院では、口腔ケアだけではなく、免疫力を高めるのに必要なサプリメントもご用意しております。
免疫力アップのために
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「スウェデンティス」で常在菌のバランスコントロール
当院では、サプリメント「スウェデンティス」をおすすめしています。 スウェデンティスには、スウェーデンで研究されたヒト母乳由来の乳酸菌「L-ロイテリ菌」が1包あたり2億個以上も含まれています。この乳酸菌は、体内の善玉菌に働きかけます。 人間の体内に存在し生命維持に欠かせない常在菌は、その種類や数のバランスが大切です。歯科領域においては歯周病菌抑制のためにサプリメントを補助的に用いて、治療効果を高めます。
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天然由来の「オールネイチャー」で免疫力アップ
歯周病が発症するのは、免疫力の低下が大きな要因だと考えられます。免疫力を向上させ、歯周病菌を活発化させないよう、不足している栄養素をサプリメントで摂取できます。 「オールネイチャー」には、必須ビタミンや必須ミネラルを含む42種類の栄養素が凝縮されています。化学合成でなく自然由来であるため天然の食物に近く、日常の食事を補うのに適したサプリメントだといえます。治療と予防効果を上げるためにも、免疫力を高めましょう。
万全の院内感染対策
院内感染とは、歯科医院に治療に来た患者様がかかっている感染症の病気が他の患者様にうつってしまうことです。当院では、第一種歯科感染管理者が在籍しております。また、徹底した滅菌システムと院内感染予防対策によって、患者様が安心して受診できる環境を整えております。
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第一種歯科感染管理施設
当院は、特定非営利活動法人日本・アジア口腔保健支援機構認定の「第一種歯科感染管理施設」を取得しており、「第一種歯科感染管理者」が在籍しています。
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口腔外バキューム
治療中の切削粉塵は微細であり、身体に侵入することでさまざまな悪影響を及ぼします。
口腔外バキュームは粉塵を徹底的に口腔内から排除することができ、治療の安全性を高めます。 -
次亜塩素酸加湿器
空気清浄機とは違い、空間の除菌に特化し、菌やウイルス、ニオイにすばやく優れた抑制力を発揮します。
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オートクレーブ
高温であり高圧の蒸気が隅々まで行き渡り、手洗いでは不十分な器具や器材の細かなところまで洗浄し、細菌や微生物を死滅させます。煮沸よりも効率的に滅菌効果を得ることができます。
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滅菌パック
当院の器具は感染予防のため、患者様に使用する器具は滅菌パックに個別包装しております。
当院は、患者様の安心安全を一番に考えております。
是非、ご来院ください。